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九十九屋さんたの妖怪古今録

酒呑童子の最後

鬼たちはどう倒されたのか

 さて、頼光の一行は大江山に着きます。そこで三人の翁に会い酒を授けられます。酒の名は神便鬼毒酒といい、人間が飲めば力を増し、鬼に飲ませば弱らせるという逸品です。そうこの三人の翁こそ、前回助けを求めた三人の神仏の変わった姿だったのです。
 酒を手に、酒呑童子の元に向かった一行。山の中なのに大きな屋敷があります。
 一行を暖かく迎えいれ、宴が始まります。
 酒呑童子は、今までの来歴を語ります。自分がいかにして鬼になったかの物語。
 しかし、一行はそれどころではありません。目の前につまみとされるのは、姫君の血の酒や、人肉の刺身なのですから。
 しかし、怪しまれぬように一行は酒をくらい、刺身をくらいます。そして頼光は神便鬼毒酒を振る舞います。
 酒呑童子をはじめとする鬼たちに、酒の効用がきき眠ります。
 隠してあった武装を身につけ、頼光一行は一斉に襲いかかります。
 鬼達は抵抗するものの酒の力で力を発揮できず、次々に倒されていきます。
 酒呑童子ですらも力を使う事ができずに倒されます。しかし、その恨みは凄まじく、首だけになりながらも兜に食らいつく離れなかったといいます。

 酒呑童子の物語はこれで終わりましたが、その祟りを恐れて神として祀られております。
 まずは酒呑童子神社手。こちらは、酒呑童子の故郷の一つとされる、新潟県の燕市にあります。この神社は、神社ながら五重の塔があり、おっとされる神社です。ただ、酒呑童子も稚児であったので、なんとなく納得してしまいそうになります。 現在は縁結びの神様として祭られているそうです。10月には越後くがみ山酒呑童子行列が行われ、

 もう一つは京都府老の坂首塚大明神。こちらはかなり山の中にあり、猿が普通にいるような地域に行くので大変です。
 こちらは酒呑童子の首を運ぶ頼光一行が、首が動かなくなり、やむを得ず置いていったものを祭ったとされます。
 現在は首から上に霊験のある神社とされています。

 こうした妖怪退治の話で面白いなと思うのは、ほとんど源氏の物語であると言うことです。こうした妖怪退治の物語で、我々の目につく物は、江戸時代に多いです。江戸時代の支配者である武士で源氏である徳川家に気を遣ったという一面があるのではないでしょうか。